スライド資料 | 株式会社ZENSHIN

スキルとMCP入門

その場限りのプロンプトから、再現できる仕組みへ

作成日 2026.07.19
高橋 俊 CTO / 技術責任者
© ZENSHIN Inc.

結論から

  • 「毎回結果がぶれる」「コピペが残る」は、プロンプトの上手下手ではなく仕組みの問題
  • 手順と品質をそろえたいならスキル — AIに渡す手順書
  • 外部のデータ・システムと直接やり取りするならMCP — AIと道具の接続口
  • どちらも特定AI専用ではない共通規格 — モデルを乗り換えても資産が残る

次の一歩はプロンプトの言い回しより仕組み化

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チャット利用の壁

  1. チャット利用の壁
  2. スキル — AIへの手順書
  3. MCP — AIと道具の接続口
  4. 使い分けと組み合わせ
  5. 将来も残る共通規格
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1. チャット利用の壁

AI活用でよくある2つの壁

ChatGPT・Claudeを使い始めた方から、この2つの相談が最も多く届きます。

🌀 同じ頼み方でも、毎回結果がぶれる

  • 先週うまくいった依頼が、今週は違う形式・違う品質で返ってくる
  • 頼む人によっても結果が変わり、そのたびに手直しが発生する

✂️ AIの外で、コピペ作業が残る

  • 元データを毎回チャットへ貼り付けるところから作業が始まる
  • AIの回答をExcelへ貼り、Excelからシステムへ転記して仕事が終わる
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1. チャット利用の壁

毎回「初日の新人」に頼んでいる状態

優秀なAIがなぜ安定しないのかを、新しく来たスタッフに例えて整理します。

  • 📋 手順書を渡していない
    • 毎回口頭(プロンプト)で説明するため、伝え方次第で結果が変わる
  • 🔌 社内の道具に触れさせていない
    • Excelやシステムにアクセスできず、最後の作業は人が引き取る
  • 🧠 教えたことが翌日に残らない
    • チャットを閉じると説明した内容が消え、また最初からやり直しになる

足りないのはAIの能力ではなく手順書と道具の接続

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スキル — AIへの手順書

  1. チャット利用の壁
  2. スキル — AIへの手順書
  3. MCP — AIと道具の接続口
  4. 使い分けと組み合わせ
  5. 将来も残る共通規格
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2. スキル — AIへの手順書

スキルとは — AIに渡す手順書

スキルの正体は、AIが必要なときに読む小さなマニュアルファイルです。

  • 📄 実体はテキストの手順書
    • 「この仕事はこの手順・この形式で」と書いたファイル(SKILL.md)
  • 🎯 必要なときだけAIが読む
    • 依頼内容に合うスキルをAIが自分で選んで参照する
  • 📦 一度作れば使い回せる
    • チームに配れば、誰がいつ頼んでも同じ手順で動く
  • 🛠️ プログラミングは不要
    • 日本語の文章で書けるため、業務を知る人がそのまま作れる
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2. スキル — AIへの手順書

プロンプトだけとスキルの差

毎週の報告書作成を例に、同じ依頼がどう変わるかを比べます。

プロンプトだけの場合

  • 毎回長い指示文を書き直すか、探して貼り直す
  • 書き方が少し違うだけで構成や形式がぶれる
  • 上手な人と初めての人で結果に差が出る

スキルがある場合

  • 「週報を作って」の一言で手順書どおりに動く
  • 形式・トーン・チェック項目が毎回そろう
  • チームの誰が頼んでも同じ品質になる

名人の頼み方をチームの手順書に変える

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2. スキル — AIへの手順書

スキル化に向く仕事の例

「毎回同じ型でやってほしい仕事」がスキル化の第一候補です。

  • 📊 週次レポート・議事録の整形
    • 決まった構成・見出し・トーンで毎回出力させる
  • 🧾 見積書・請求書のチェック
    • 自社のチェック観点を漏れなく同じ順番で確認させる
  • ✍️ 提案書・ブログの下書き
    • 会社の文体・禁止表現・体裁ルールを守らせる
  • 📮 問い合わせメールの分類・返信案
    • 分類基準と返信テンプレートを固定する
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2. スキル — AIへの手順書

ファインチューニングとの違い

「AIに業務を覚えさせるには学習が必要では?」という質問に答えます。

比較軸 ファインチューニング スキル
やること AIモデル自体を追加学習させる AIに手順書を読ませる
必要なもの 大量の学習データ・専門人材 日本語の文章だけ
反映までの時間 学習と検証に数週間 書いたその場で使える
直したいとき 再学習が必要 ファイルを直すだけ
  • 業務の「型をそろえたい」ニーズの大半は、学習なしのスキルで足りる
  • 学習させない仕組みなので、間違いに気づいたらすぐ手順を直して反映できる
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MCP — AIと道具の接続口

  1. チャット利用の壁
  2. スキル — AIへの手順書
  3. MCP — AIと道具の接続口
  4. 使い分けと組み合わせ
  5. 将来も残る共通規格
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3. MCP — AIと道具の接続口

MCPとは — AIと道具をつなぐ接続口

MCPは、AIが外部のデータやシステムを直接読み書きするための接続規格です。

USB-Cのように「共通の差し込み口」を決めた規格。対応サービスなら、どれも同じ方法でAIとつながる。

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3. MCP — AIと道具の接続口

Excel転記の作業はこう変わる

「AIの回答をコピーしてシステムへ登録」という例で、MCPの効果を見ます。

MCPなし — 人がデータを運ぶ

  • 元データをコピーしてチャットへ貼る
  • AIの回答をExcelへ貼り直す
  • Excelを見ながらシステムへ手入力する

MCPあり — AIが道具を直接使う

  • AIが元のExcelを自分で読みに行く
  • 整理した結果をそのままシステムへ登録する
  • 人は最後に内容を確認して承認するだけ

人がAIの手足になるのをやめAIに道具を持たせる

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3. MCP — AIと道具の接続口

身近なMCP対応サービスの例

主要なビジネスツールは、すでにMCPでの接続口を公開し始めています。

  • 📁 ドキュメント・ノート
    • Notion、Google Drive、Box など
  • 💬 コミュニケーション
    • Slack、Gmail、カレンダー など
  • 🧑‍💼 業務SaaS
    • 会議AI(議事録)、CRM、会計 など
  • 🏢 自社システム
    • 接続口を用意すれば、社内DBや基幹システムにも広げられる

対応状況・接続方法は各サービスの公式情報で確認する(2026年7月19日時点)。

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3. MCP — AIと道具の接続口

社内データとつなぐときの安全性

個人情報を扱う社内システムとの接続で、よく質問される点を整理します。

  • 🗝️ 鍵はアクセス権の設計
    • 「誰がどのデータを見られるか」はAI接続以前からのデータ設計の問題
  • 📜 操作の記録を残せる
    • MCP経由の接続なら「誰が何にアクセスしたか」のログを取れる
  • 🚫 学習に使わせない設定
    • ChatGPT・Claudeとも、入力内容を学習に使わないよう設定できる
  • 🧑‍🏫 最後は入力する人の運用
    • 何を貼ってよいかのルールと教育は、どんな仕組みでも変わらず必要

セキュリティの鍵はAI以前からのデータ設計とアクセス権

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使い分けと組み合わせ

  1. チャット利用の壁
  2. スキル — AIへの手順書
  3. MCP — AIと道具の接続口
  4. 使い分けと組み合わせ
  5. 将来も残る共通規格
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4. 使い分けと組み合わせ

スキルかMCPかをこう選ぶ

いまの悩みがどちらのタイプかで、最初に用意するものを決めます。

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4. 使い分けと組み合わせ

スキルとMCPの比較

2つは競合ではなく、解決する問題が異なる別々の部品です。

比較軸 スキル MCP
例えると 仕事の手順書 道具への差し込み口
解決する悩み 出力が毎回ぶれる コピペ・転記が残る
実体 手順を書いたファイル システム同士の接続規格
用意する人 業務を知る人が文章で書く 提供側が用意し、利用者は接続設定
  • どちらか一方を選ぶものではなく、悩みに合わせて足していく
  • 利用者の目線では「スキルは自分で書ける・MCPはつなぐだけ」
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4. 使い分けと組み合わせ

組み合わせの例 — 転記業務の自動化

冒頭の「Excelコピペ問題」は、2つを組み合わせると仕組みになります。

  • 📥 MCPで元データを読む
    • AIが共有フォルダのExcelを直接開く
  • 📋 スキルの手順書どおりに整える
    • 変換ルール・チェック観点・除外条件を毎回同じに適用する
  • 📤 MCPでシステムへ登録する
    • 結果を直接登録し、人は最終確認だけを行う

この形になると「人が繰り返す作業」が「AIが繰り返す仕組み」に変わり、担当者は確認と例外対応に集中できる。

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将来も残る共通規格

  1. チャット利用の壁
  2. スキル — AIへの手順書
  3. MCP — AIと道具の接続口
  4. 使い分けと組み合わせ
  5. 将来も残る共通規格
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5. 将来も残る共通規格

どちらもオープンな共通規格

スキルもMCPも、特定のAI製品だけが使える独自機能ではありません。

🔌 MCP — 業界標準になった接続規格

  • 2024年にAnthropic(Claude開発元)が公開し、ChatGPT・Codex・Geminiも対応
  • 2025年末に中立団体(Linux Foundation傘下)へ移管され、OpenAI・Google・Microsoft・Amazonなどが運営に参画

📄 スキル — 共通の手順書形式

  • SKILL.mdという公開された形式で、同じファイルが複数のAIツールでそのまま動く
  • Claude、Codex(OpenAI)、Gemini CLI、GitHub Copilotなど対応ツールが拡大中

各社の対応状況は2026年7月19日に公式情報で確認。

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5. 将来も残る共通規格

モデルが進化しても資産は残る

  • 今後も各社から、より賢いモデルが出続ける
  • スキル(手順書)とMCP(接続)は共通規格なので、AIを乗り換えても持ち運べる
  • 「どのAIを使うか」は選び直せる — 「自社の仕事をAIに教えた資産」は残り続ける

特定のAIにではなく仕組みに投資する

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まとめ

  1. 「結果がぶれる」「コピペが残る」は、プロンプトではなく仕組みで解決する
  2. 手順と品質をそろえたいならスキル — AIへの手順書
  3. データ・システムと直接やり取りするならMCP — AIと道具の接続口
  4. 迷ったら「型の悩みか、接続の悩みか」で選び、必要なら組み合わせる
  5. どちらも共通規格なので、モデルを乗り換えても資産が残る

次の一歩はプロンプト磨きよりスキルとMCPの仕組み化

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主要出典・関連リンク

共通規格に関する記述は、次の公式資料で確認しました。

各社の機能・対応状況は2026年7月19日に確認。最新の状況は各公式資料を参照する。

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ありがとうございました

ご質問は、以下のいずれかからお気軽にお寄せください。

ZENSHINホームページwww.zenshin-inc.co.jp

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